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探偵コラム

探偵事務所とのトラブル!主な内容と良質な事務所選びの方法とは?

大規模な事務所や個人で経営している事務所まで、巷には数多くの探偵事務所が乱立しています。

探偵事務所と一口にいっても、その質はさまざま。中には調査を依頼した後で、探偵事務所とトラブルになったケースもあるため注意が必要です。

今回は探偵事務所との主なトラブルの内容と、良質な事務所選びの方法について解説します。

探偵事務所とのトラブルは決して少なくない

「独立行政法人国民生活センター相談情報部」が2016年に発表したデータによると、2016年の探偵業者に関する消費生活相談件数は全部で4,430件でした。

2014年は3,129件、2015年は4,303件であることから、年々増えていることが分かります。データは少し古いものの、想像していた以上に探偵事務所がらみのトラブルはあるようです。 

探偵事務所との主なトラブルの内容

続いては探偵事務所との間に生じる、主なトラブルの内容について見ていきましょう。

希望していた調査が行われなかった

まずは依頼者が希望していた調査が適切に行われなかったことです。

「求めている結果が得られなかった」「欲しかった情報とは全く異なる情報を持ってきた」「浮気に関する写真を撮影してもらったけれど、ピンボケで顔が分からない状態だった」など、希望していた調査が行われなかった、または求めている結果が得られなかったことから、トラブルに発展するケースもあります。

調査報告書が正確に作成されていない

探偵事務所では調査が終了した段階で、調査報告書を作成する必要があります。どのような調査を実施し、どのような結果が得られたのかを書類にまとめ、依頼者に提出するものです。

調査報告書は法的に有効なものでなければいけません。例えば浮気調査をする場合、浮気をしたことが分かる画像やビデオだけでなく、日時や浮気相手の詳細、ホテルの滞在時間なども含めて細く記されている必要があります。

探偵事務所の中には調査報告書が正確に作成されておらず、いざ法的な証拠として活用しようと思った場合も、活用できなかったケースも実際にあります。

契約をした後に連絡が取れなくなる

2つ目は探偵事務所と調査の契約をした後に、連絡が取れなくなることです。調査を依頼して契約し、調査料金を払った後で探偵事務所と連絡が取れなくなります。

事務所を訪れるも、すでにもぬけの殻になっていたのも実際にあるケースです。

使途不明の追加料金がかかる

基本的に探偵事務所では調査を依頼する段階で、大まかな調査費用の見積もりが提示されます。見積もりの金額はあくまでも目安です。実際に調査を始めた後で、金額が変わってくるケースは少なくありません。

良心的な探偵事務所であれば見積もりの段階で、追加料金が掛かる場合はどのような時なのか、具体的にどのぐらいの料金がかかるのかをしっかり説明し、さらに追加料金が発生する段階でももう一度、依頼者に確認をしてくれます。

しかし中には追加料金体系が不透明で、何かと理由をつけて使途不明の費用を追加してくる探偵事務所もあります。

依頼者に借金を迫る

依頼者が調査費用を支払えないことが分かると、消費者金融から借金を迫る探偵事務所があります。

このような探偵事務所は消費者金融と裏でつながっており、お世辞にも優良な探偵事務所とはいえません。

強引な契約を迫ってくる

6つ目は強引な契約を迫ってくることです。初回相談で探偵事務所に訪れた際に、強引にその場で契約を迫ってくる事務所もあります。

「今すぐ契約しないと手遅れになってしまう」「後からの契約だと、調査費用はもっと高くなってしまう」などと口にしたり、探偵事務所の相談室のドアを塞がれて、外に出られなくなったりするトラブルも起きています。

探偵事務所とのトラブルを防ぐための事前準備

探偵事務所とのトラブルを未然に防ぐためには、依頼をする前の事前準備が重要です。適切な準備を行うことで、トラブルを回避し、信頼できる探偵事務所を選ぶことができます。

調査の目的と希望を明確にする

まず、探偵事務所に依頼する前に、調査の目的や希望を明確にしておくことが大切です。何を調べたいのか、どのような結果を期待しているのかを明確に伝えることで、探偵事務所も的確な対応ができます。これにより、調査内容の齟齬や結果に対する不満を防ぐことができます。

複数の事務所を比較する

次に、複数の探偵事務所を比較検討することをお勧めします。料金やサービス内容、口コミなどをチェックし、信頼性の高い事務所を選ぶことが重要です。急いで契約せず、時間をかけて慎重に選ぶことが、トラブル回避のポイントです。

悪質なトラブルを回避!良質な探偵事務所を選ぶための方法

最後に悪質なトラブルを回避し、良質な探偵事務所を選ぶための方法について紹介します。

探偵業届出証明書を確認する

探偵業届出証明書を確認する際には、いくつかのポイントを押さえておくことが重要です。まず、探偵事務所を経営するためには、公安委員会に届出を行い、探偵業届出証明書を取得する必要があります。この証明書がない探偵事務所は違法であり、悪質なトラブルに巻き込まれるリスクが高まります。そのため、探偵業届出証明書を取得している事務所を選ぶことが必須です。

ホームページを持っている探偵事務所では、届出番号がウェブサイト上に掲載されていることが一般的です。ウェブサイトに届出番号が明示されていない場合は、信頼性に疑問を持つべきです。また、初回相談の際には事務所内に証明書が提示されているかどうかを確認することも忘れないでください。

2024年4月からは、探偵業届出証明書の廃止に伴い、新たに「標識」を営業所の見やすい場所に掲示する規定が設けられました。この標識は事業者が自ら作成し、営業所内に掲示するものです。さらに、標識は探偵事務所のウェブサイト上にも掲示され、公衆が閲覧できるようになっています。

したがって、探偵事務所を選ぶ際には、必ず探偵業届出証明書または新たに導入された標識を確認することが重要です。これにより、信頼性の高い探偵事務所を選ぶことができ、トラブルを未然に防ぐことができます。

早急に契約を迫ってくる探偵事務所は選ばない

探偵事務所を選ぶ際には、早急に契約を迫ってくる事務所を避けることが重要です。初回相談の段階で強引に契約を求めてくる場合、その事務所には何かしらの問題がある可能性があります。例えば、調査の質に自信がない場合や、経営が厳しい状況にある場合が考えられます。

このような探偵事務所は、顧客の不安を煽り、早急に契約を結ばせようとする傾向があります。冷静に判断するためにも、契約を急かされることなく、納得のいく説明を受けることが大切です。信頼できる探偵事務所は、顧客の疑問や不安に丁寧に対応し、契約を急がせることはありません。

探偵事務所の選び方で失敗しないためには、複数の事務所を比較し、慎重に検討することが不可欠です。契約前に詳細な説明を求め、納得した上で契約を結ぶようにしましょう。

調査費用が明確になっているかをチェックする

探偵事務所に依頼する際、見積もりの段階で調査費用を明確にすることが重要です。まず、見積もりの内容を細かくチェックし、どの項目にどれだけの料金がかかるのかを理解しましょう。例えば、調査員の人件費、交通費、機材費など、具体的な費用項目を確認することが大切です。

不明点があれば、事務所のスタッフに質問し、納得できるまで説明を受けることが重要です。特に、追加料金が発生する条件やその具体的な内容についても確認を怠らないようにしましょう。探偵事務所によっては、調査が進行する中で追加料金が発生する場合があります。事前にこれを把握しておくことで、予期せぬ費用が発生するリスクを減らせます。

また、調査費用の明細が明確であることは、信頼できる探偵事務所を見極める一つのポイントです。透明性が高い事務所は、顧客に対して誠実な対応をしている証拠といえます。事前に調査費用が明確になっているかをしっかりチェックし、安心して依頼できる探偵事務所を選びましょう。

事務所スタッフの態度を確認する

事務所スタッフの態度を確認することは非常に重要です。探偵事務所の調査結果に満足するためには、探偵と依頼者との間に強い信頼関係が必要です。信頼関係が築ければ、探偵は効率的かつ効果的に調査を進めることができ、依頼者が望む結果を得る可能性が高まります。

電話連絡や初回相談時に、事務所スタッフの態度をしっかりとチェックしましょう。言葉遣いや態度が丁寧であるか、説明が明確で分かりやすいかを確認することが大切です。もし言葉遣いや態度が悪かったり、説明が不明瞭であったりする場合、信頼関係を築くのが難しくなり、円滑なコミュニケーションが取れなくなる可能性があります。

また、事務所の雰囲気やスタッフの対応も重要なポイントです。スタッフがプロフェッショナルで親切であれば、依頼者は安心して依頼を進めることができます。探偵事務所を選ぶ際には、事務所スタッフの態度を確認することを忘れずに行いましょう。

トラブル発生時の対応策と依頼者の権利

万が一、探偵事務所との間でトラブルが発生した場合、適切な対応を取ることが重要です。依頼者として知っておくべき権利や、トラブル時の対応策を理解しておくことで、事態の悪化を防ぐことができます。

契約書の確認と再交渉

まず、トラブルが発生した場合は、最初に交わした契約書を再度確認しましょう。契約内容に不備がある場合や、事前の説明と異なる点があれば、探偵事務所と再交渉することが可能です。また、法律に基づいて適切な対応を求めることができる場合もあるため、必要に応じて法的な助言を受けることも考慮しましょう。

消費者相談窓口の利用

探偵事務所とのトラブルが解決しない場合は、消費者相談窓口を利用することも一つの方法です。国民生活センターや地方自治体の消費者センターでは、探偵事務所とのトラブルに関する相談を受け付けており、適切なアドバイスを受けることができます。

まとめ

2016年度における探偵事務所絡みのトラブルの相談件数は、全部で4,430件と決して少ない数ではありません。「希望していた調査が行われなかった」「使途不明の追加料金がかかる」といった、さまざまなトラブルが発生しています。

今回紹介した悪質なトラブルを回避するための方法も参考にして、良質な探偵事務所を見つけてくださいね。

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